寺町通りと竹屋町通りの交差点の南、西側に白い外壁の建物があります。看板も何もなく、ただ営業時間と定休日を知らせる小さなプレートがかかっているのです。初めての人なら、見過ごしてしまうかも…。そんな、ひかえめで不思議なお店を紹介します。
入り口をまっすぐ奥に進むと、カウンターだけのスペース。右手奥の棚にはさまざな種類のお酒が飾られています。そして、お酒と並んで置かれている焼き菓子。ここは、お酒を効かせたケーキを販売するお店なのです。これまでのケーキ屋さんのイメージを一掃、大人の雰囲気漂う、粋でおしゃれなお店です。多種多様なお酒をふんだんに使ったカクテルのようなケーキに出会えるのです。
「ghost」というネーミングもユニークです。ghostという言葉の持つイメージは、気の流れの変わる場所、人の心を惑わす存在、心に入り込む。ghostのスイーツが言葉のイメージのままに、取り憑いて(ファンになる)欲しいとの思いがあるのだそうです。
ちょうど、ケーキを買いにこられたご近所にお住まいの32歳の男性。奥様のお土産にと買ったのがきっかけで、お酒の香りが高く濃厚な味わいに、いまでは夫婦そろってファンに。ご主人の一番のお気に入りは「ジャックローズ」。カルバドス(りんごのブランデー)を使った、お酒に弱い方なら酔ってしまうかもという、香り豊かなケーキだそうです。
生ケーキは全種類がトレイにのせられて出てきました。注文しようとして目に付いたのが、「お子様やお酒の弱いお客さまは、ご注意くださいますようお願い申し上げます」とのメッセージ。「!?」ちょっとワクワク! ケーキに添えられたカードには、タイトルと特徴のほかに、カクテルグラスのイラストが描かれています。これは、ケーキのアルコール度数というべきもの。カクテルグラスのないものから、5つ描かれたものまで6段階で表示されています。
トレイに並んだケーキから3種類をチョイスしました。
右は、アルコールが微量の「マリブ」、カクテルグラスは1つ。ホワイトチョコレートの甘さと、アプリコットマンゴーやパイナップル、ラムの酸味がさわやかな味です。真ん中は「ラフロイグ10年」。3つのなかでは、一番アルコールのきつい、カクテルグラス4つのケーキです。チョコレートムース、ドライフィグ(乾燥いちじく)、アーモンドの香りのするスポンジ、スコッチウィスキーと濃厚なコーヒークリームが粋な味わいです。左が「モエ・エ・シャンドンネクター」、グラス2つ。 お酒がしみ込んだしっとりしたスポンジとフルーツのジュレが重なって、 奥の深い味わいが口に広がります。
生ケーキの種類は8種類、そのうち何種類かずつを毎日替えているそうです。秋にはウイスキー「竹鶴」を使った栗のムースやチョコレートを使ったケーキがよく並ぶそうですよ。
秋の夜長、食後のデザートには濃厚な味わいのghostのケーキはいかがですか? 濃厚なケーキのおともにはこいまろ茶がオススメです。
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