折しも今年は源氏物語が歴史に登場して千年目にあたる記念すべき年。京都ではさまざまな趣向を凝らして「千年紀」の催しが行われています。宇治の平等院表参道で店を構える「はんなりかふぇ 憩和井」には千年紀にちなんだ「源氏パフェ」があると聞き、その味わいを訪ねました。
宇治川に架かる宇治橋の西詰から平等院にむかう平等院表参道は、古くは創業が室町時代のお店など、老舗のお茶屋や甘味処、茶そば屋などが軒を連ねる、風情ある石畳の商店街です。その表参道を入ってほどなく「はんなりかふぇ 憩和井」はあります。このお店をプロデュースしているのは、宇治・三室戸で昔ながらの地釜を使って手作りの飴を作る岩井製菓。京都市内の飴屋で修行を積んだ先代が、東京オリンピックの年に創業したそうです。工場の周りはいつもあまい香りが漂い、その香りに誘われてふらりと飴を求めに観光客の方が訪れます。ただ、たくさんの飴を作る工場でも、常時小売りに応えられるような準備はなかなか間に合いません。そこで、気軽に立ち寄って飴を購入していただけるお店をと、2007年3月この平等院表参道にオープンさせたのだそうです。豊富な種類の京飴を揃えると同時に、店内で茶そばやうどんなどの軽食や、和のスイーツ、ドリンクも楽しめるカフェタイプのお店です。
源氏物語全編五十四帖のうち最後の十帖は、宇治を舞台に綴られているので「宇治十帖」と呼ばれています。ヒロインである浮舟と浮舟に心奪われた2人の男性、薫と匂宮の悲しい恋物語です。
この宇治十帖にちなんだメニューがはんなりかふぇ 憩和井の「源氏パフェ」です。浮舟をイメージした舟形の器に紫いもの果肉を混ぜ込んだアイスクリームと宇治の抹茶をたぷっり使ったアイスクリームが盛られています。2種類のアイスクリームだけでも贅沢ですが、抹茶ババロアと紫いもパウダーをトッピングした生クリームにあんこと白玉、栗の甘露煮が彩りを添えています。それぞれに個性的で濃厚な紫いもと抹茶のアイスクリームの食べくらべは、2人の貴公子のはざまで迷い悩む浮舟の心の揺れに重ねているのだとか。
ほかにもミニパフェとミニわらびもちがセットされた「東屋(あづまや)セット」787円、あんこと抹茶アイスクリーム・抹茶ケーキ・マンゴープリン・わらびもちがワンプレートで楽しめる、盛りだくさんな「浮舟プレート」997円、抹茶ロールケーキと飲み物がセットになった「夢浮橋セット」787円と、宇治十帖にちなんだネーミングがユニークなメニューが揃っています。
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