京都市の北を通る北大路。賀茂川の右岸界隈は、小学校や大学、植物園など、落ち着いたなかにも賑わいのあるエリアです。冬枯れの並木道、北大路通りを西に進むとほどなく、昭和元年創業の「吉廼家」の看板が迎えてくれます。
お伽草子は、室町時代から江戸時代にかけて創られた短い物語。江戸時代の中頃、一寸法師や浦島太郎、鉢かづきなど、23話の掌編(短い物語)を収めた「御伽文庫」を出版したことから庶民に親しまれるようになりました。ときを経た今も、多くの人に愛されているお伽話です。吉廼家の「おとぎ草子」は、その親しみやすくて楽しい掌編の物語のように掌(たなごころ・手のひら)に乗るような可愛いお菓子をイメージして考案されました。銘菓「おとぎ草子」のふたを開けると、和菓子のミニチュアが顔を出します。ミニチュアといえども国産の原材料を用いて、一つひとつ丹精こめて作られた本格的な和菓子です。
色とりどりのお菓子をしばらく眺めて楽しみたい、そんな気持ちになる「おとぎ草子」。今回は手頃な9個入りを紹介します。
和菓子は、季節の移り変わりを表現したり、京野菜や果物、花などを模したりするので、細工を施しやすい、伸びのよい「練り切り」が使われます。白あんにもち粉を炊き込んだものです。他には、こしあん、粒あん、黄味あんやようかんなどが味わいのベースになっています。
白豆、大納言小豆、栗の特徴が味わえる「鹿の子」が3種類。口に入れるとふわ〜っと溶けていく程良い甘さの黄味あんのお菓子。練り切りを寒天で包み、軸は昆布で表現してある「りんご」と「柿」は、昆布のほのかな塩味がアクセントになって美味!微妙な色づき具合も本物そっくりです。「おとぎ草子」の中心にはこの「りんご」を必ず入れるというこだわりの品です。黄緑、ピンク、黄色の手鞠をイメージした練り切り同様、小さくても存在感のあるお味です。紅葉の焼き印を施してあるのが上用饅頭。こしあんをしっとり柔らかな皮で包んであります。金粉を散らした緑の羊羹は備中白小豆入りです。白小豆の歯ごたえがニクイ味わいです。
掌菓ながら一つひとつの味わいに特徴があります。煎茶やほうじ茶と一緒に味わうと、お互いを引き立てあって、とても楽しいお茶時間を過ごすことができそうです。
また、「おとぎ草子」のラインナップは、季節の変化を感じる菓子職人の感覚次第で微妙に変化するそうです。春の訪れの早い年は、和菓子の春支度も早くなるという風に。ときには1〜2週間ほどで替えるものあるのだとか。「おとぎ草子」のお菓子から、季節の移ろいを感じてみるのもいいですね。
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おとぎ草子
1050円(9個入り)
新年のご挨拶や、ホワイトデー、引き出物、内祝いなど、いろんな場面で、喜ぶ顔が浮かんできます。ほかに、15個入1,575円・30個入(15個入が2段)3,150円があります。進物に喜ばれる「お重」に詰め合わせることもできます(1段16個入1,890円より) 写真(右下)は3段48個入、5,250円)。
一休餅
6個入り 630円
定番のお菓子です。炒った大豆が香ばしく、あんとの相性が絶妙です。 |