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京都の食 冬編
京都の食文化を、さまざまな角度から紹介します。

大徳寺 一久
〜料理に込められた「精進」の心  静かなたたずまいのなかで感謝する味わい〜
京都市北区紫野大徳寺下門前町20
TEL(075)493-0019
営業時間:AM12:00〜PM 8:00
※精進料理をお召し上がりの方は
PM6:00までにご入店ください
定休日:不定休
予約:大徳寺精進料理は要予約
http://www.daitokuji-ikkyu.jp/index.html
洛北の地に威厳ある佇まいをみせる大徳寺。その門前に創業文明年間、五百有余年にわたって大徳寺の精進料理方を務めてきた大徳寺 一久はあります。茶懐石の本源の流れをくむといわれる大徳寺 一久の精進料理。店主の津田義明さんに精進料理と禅味について伺いました。
お寺のハレの料理、大徳寺精進料理
昭和の初めまでは、大徳寺での大きな行事や法要があるときは、さまざまなお手伝いを門前衆が担ってきました。お料理も普段に食するものではなく、大事なお客様をもてなすために豪華な精進料理がうまれ、それが「大徳寺精進料理」へと発展したのです。 時代の流れとともに門前衆の役割は薄れてきますが、精進料理方を務めてきた「大徳寺 一久」が今も大徳寺の大きな行事の際にはその役割を担っています。
大徳寺精進料理の考えや作法、献立などは、お手伝いの門前衆は修行僧たちの規則、精進料理の決まり、お寺の食作法などが相まって、一久の代々が熟考し確立されてきたものです。ですから、献立や食材も今の時代にこびることなく、「精進する」=「一所懸命に物事に取り組む」という心、敬っていただく料理としてあり続けています。その精進の心を自分の体のなかで息づかせるように精神を研ぎ澄まして召し上がっていただければと、当主の津田さんはおっしゃいます。

大徳寺精進料理 本膳  8085円(税・サービス料込)
季節により内容がかわります。AM12:00〜PM 6:00まで(予約制)

大徳寺精進料理 本膳をいただく
ご飯の右は小かぶら、養老麩、小いもを具にした落とし辛しに白味噌仕立の汁物。みずみずしい小かぶらが印象的です。中央の平碗に厚みのある湯葉を揚げた煮物はさわやかなゆずの香りが嗅覚をくすぐります。左手奥の強肴の皿には、犠牲豆腐、生湯葉、大徳寺麩、紅白の絹巻き、香茸、焼き牛蒡、筏牛蒡の付揚げ、百合根の煮物が盛られます。歯ごたえや食感、香りなど、素材の持ち味を生かして調理されていて、メリハリがはっきりしている味です。とてもおいしくて豊かな気持になります。奥中央は3種類の香の物。その横は銀杏と水前寺海苔をあしらったレンコンの白和合です。レンコンの歯ごたえと白和合の甘味が絶妙です。
先ず、ご飯を一口いただいて、お汁をいただき、手前にあるものから順に食べていくのがルール。ただ、旬のものを吟味し丁寧に下ごしらえして自分に供された料理に向かうとき、作り手の心をいただく姿勢が一番大切な作法だなと感じました。
四季折々に姿をかえ、小鳥の飛来する庭を愛でながらいただく大徳寺精進料理は滋味にあふれる命そのものでした。
大徳寺納豆  袋入り 100g 735円(税込)
納豆と聞くと「ネバネバ糸を引く」納豆をイメージしますが、醤油の発酵課程と同様にゆでた大豆と大麦の粉を合わせ、自然に発酵させ熟成、乾燥させたもの。生麩、あげ、豆腐などのように精進料理で不足しがちなタンパク質を補うために考えられたものです。そのままでお茶請けやお酒の肴によし、味噌や醤油のように調味料としても利用できます。複雑で深い味わいの大徳寺納豆は、自由な発想でお料理のアクセントになるでしょう。
*大徳寺納豆は登録商標です。
長五郎餅 本舗
〜北野天満宮の境内で  参拝者をもてなしてきた伝統の味わい〜
京都市上京区一条七本松西(京都こども文化会館隣)
TEL(075)461-1074
営業時間:AM8:00〜PM6:00
定休日:原則として木曜日
http://www.chogoromochi.co.jp/

北野天満宮 境内茶店
北野天満宮東門内にあります。
参拝客の方々の休憩所として愛されてきた長五郎餅ならではですね。
北野天満宮の南、西陣と呼ばれるエリアの一角に、今から400年余り前の天正年間から作り続けている「長五郎餅」が店を構えています。あんを羽二重餅で包んだ、多くの人になじみの深い和菓子の元祖はこの長五郎餅であるといわれるほど。その歴史と味わいを訪ねました。
太閤秀吉の舌をうならせた長五郎餅
長五郎餅の由来は、天正15年(1587年)、豊臣秀吉が公家や諸侯を集め、北野天満宮で大茶会を催したときにさかのぼります。その茶会で河内屋長五郎が羽二重餅にあんを包んだ餅を献上したところ、秀吉に気に入られ「以後は長五郎餅と名乗るべし」と言われたのです。
当時の人々にとって、しっとりとしたあんを真っ白な羽二重餅でくるんだ、上品で甘い餅の味は驚きであり、たいそうな喜びであったことでしょう。その評判はしだいに人々に広がり、地元の人はもちろん、北野天満宮に参拝に訪れた人々が長五郎餅を求めるようになりました。
やがて、北野天満宮に訪れた参拝者の休憩所として境内で商うようになり、今も北野天満宮の縁日や参拝者の多い時期には、境内、東門内で出店しています。
作りたてを茶店で味わう風流
北野天満宮の境内にある茶店は、お正月1月1日〜1月4日、1月〜3月梅の咲く時期の土・日・祝日、そして縁日の開かれる毎月25日が営業日です。限定の営業日ですが、長五郎餅を求めて観光客や参拝客が大勢訪れます。
昔ながらの風情がある茶屋で、赤い敷物をかけた長椅子に腰掛け、昔懐かしい七輪で暖をとっていると、遠い昔にタイムスリップしたような気持になります。長五郎餅のしっとりしたあんのほどよい甘さが口のなかでほどけ、冬の寒さで冷えた体に元気をくれることでしょう。北野天満宮に詣でた際はぜひこの茶店に足を運ん400年前、初めて口にした太閤秀吉の驚きと喜びと重ねて味わってみてください。
長五郎餅2個と抹茶のセット
480円(税込)
お店(本店)の奥に茶席が設けられていて、長五郎餅がいただけます。お店のショウケースにおいしそうなお菓子がずらりと並び、あれもこれも食べたくなってしまいます。そんな方のために、長五郎餅1個と店頭の季節のお菓子1個のセット(490円〜)もOKです。抹茶のほかに煎茶のセットもあります。
 
 
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