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京都の食 秋編
京都の食文化を、さまざまな角度から紹介します。

中村軒
〜昔ながらの製法で守る こころに残る和菓子の味〜
京都市西京区桂浅原町61
TEL(075)381-2650
営業時間:販売AM7:30〜PM6:00
茶店AM9:30頃〜PM6:00(ラストオーダーPM5:45)
定休日:水曜日(祝日は営業)
http://www.nakamuraken.co.jp/index.html
     
まだ夜が明けきらないころ、桂離宮のほとりにある一軒のお店から煙が立ち上ります。ここは明治16年創業の御菓子司中村軒。今日も昔ながらのおくどさん(かまど)で餡を炊き一つひとつ丹精込めてお菓子を作られています。7時30分の開店と同時に観光客の方やご近所の方々が訪れるこのお店におじゃましました。
外観麦代餅
麦代餅 農作業の間食というだけにボリュームたっぷり。あずきの味が絶品です。添加物は一切使っていないのでその日のうちにどうぞ 1個 294円(税込)
おくどさんを使うこだわりの製法
中村軒の粒あんは、北海道産のあずきを使い、くぬぎの薪を燃やしておくどさんでじっくり炊きあげています。おくどさんのレンガや土が炎を包み込むので、ガスを使うのとは違って火の加減が難しく、熟練した職人の技が必要です。しかしその分、おくどさんの抱いている余熱が、あずきをなつかしい奥の深い味わいにしてくれます。「ガスに替えるのは簡単だけど、中村軒自慢のこのあんの味出すには、おくどさんがなければ」と店主の中村さんはおっしゃいます。
麦代餅(むぎてもち)の素朴な味わい
中村軒の名物といえば、「麦代餅」です。昔から麦刈りや田植えなどの農作業のおやつに食べられていました。当時は農作業しているそれぞれの田畑まで配達され、農繁期の終わったころにその代金として麦を頂くというシステムだったので「麦代餅」という名前が生まれたのだそうです。
中村軒には、近所の方々もよく休憩しにいらっしゃるそうです。「一服のお茶のおいしさをひきたてる、やさしいお菓子の味と、きどらないもてなしの気持ちを大事にしています」と女将さん。お菓子を包んでいるそのひとときをほっこりと過ごしてもらえたら、という素敵な心遣いですね。お店に入るとどこかほっとする印象を持ったのは、こんな心遣いに包まれているからなのかもしれません。
女将さんオススメの観光スポット
栗ご飯
栗赤飯
2合998円(税込)
3合1470円(税込)
栗を一つひとつ手でむいているので、栗本来の味が生きています。赤飯の赤い色は「きびがら」を炊き出した煮汁の色です。
栗ようかん
栗ようかん
1棹1732円(税込)
京都に来られたらぜひ、洛西にも足を延ばしてください。秋が深まるにつれ趣をかえる渡月橋からの景色がとても美しいですし、上桂には、鈴虫寺、苔寺、地蔵院などの名勝があります。とくにオススメなのは地蔵院です。別名竹の寺とも呼ばれ参道から本堂にかけて美しい竹林に囲まれていて、紅葉と竹林のみごとなコントラストが堪能できます。桂離宮の紅葉の美しさもぜひご覧ください。そして洛西散策の帰りには、中村軒で一服してみてはいかがでしょうか。
「京のおかし歳時記」
三想社発行/東洋出版発売 1680円
お菓子にまつわる話を聞きたいという要望に応えて、ホームページで掲載していたエッセイを本にまとめました。中村軒四代目女将、中村優江(まさこ)さんの著書
     
 
中央米穀
〜京の台所「錦市場」で 新米のおいしさを満喫!〜
京都市中京区錦小路柳馬場角
TEL(075)221-2026
営業時間:販売(AM9:30〜PM6:00)
イートインコーナー(AM11:00〜PM4:30)
定休日:なし
   
中央米穀外観&カフェ 京都の中心を東西に通る錦通りには、京都ならではの食材を扱うお店が軒を連ねる「錦市場」があります。京の台所とも呼ばれ、朝早くから地元の人や観光客でにぎわいます。その錦市場の一角にあるのが「中央米穀」。ちょっとカタイ名前に聞こえますが、しっとりねばりのある優しい味の「おにぎり」を販売しています。実りの秋、新米で作るおにぎりの味はまた格別です。
ごはんの味を知ってもらおうと おにぎり
おにぎり1個90円〜190円(税込)
たくさん種類があってどれにしようかと迷うのもたのしいとき
米穀店のキャンペーンでお米のおいしさを知ってもらおうと、白むすびを配ったのがきっかけでおむすびを販売するようになったとか。冷めても粘りがあってふっくら美味しいごはんと、そのごはんの味を壊さないで引き立てるシンプルな具と合わせたおにぎりは、今では18種類にのぼります。具もちりめん山椒、塩昆布、しば漬け、ゴマ、海苔など、梅干し以外は全部錦市場で売られている食材ばかりを使っています。錦市場の味がギュッとにぎられているおにぎりです。
   
おにぎり片手に錦市場をぶらり散策
イートインコーナーでは、具だくさんのお汁とお好きなおにぎり2個に宇治茶とミニ大福がセットで 
600円(税込)

このお店のおにぎりは一つひとつ丁寧に手づくりされていて、厚みを少々抑えた三角形が特徴です。おにぎりをテイクアウトして錦市場を食べ歩くとき、大きな口をあけてほおばらなくてもいいようにと、厚みを抑えた形に仕上げてあるのだそうです。これなら女性の方も抵抗なく召しあがれますね。海外からの観光客の方々にもとても好評で、「ライスボール」「ジャパニーズピクルス(おつけもの)」「シーグラスのソイソーステイスト(海苔の佃煮)」などと、創作英語で楽しく日本の食文化を説明されているそうです。
新しいお米の楽しみ方
チョコがゆ380円(税込)
ほかにココナッツミルクで炊いたおかゆさんをアレンジしたココナッツがゆ380円(税込)もお試しあれ
お米自体には強く主張する味はなく、だからこそどんな素材にもフィットします。和風、中華などジャンルを超えた料理で、 今の時代に合うような新しいお米の食べ方を提案したいと店主の西村さんはおっしゃいます。そんな構想を実現させたのが「チョコがゆ」です。ココアで炊いたお米のおかゆさんにお米で作ったアイスと生クリームがトッピングされています。お米のつぶつぶとした食感が口のなかで心地よく、甘さを抑えたビターなココアのおかゆさんと甘いお米のアイスのハーモニーが絶妙です。玄米フレークやコーヒーゼリーも味と食感にアクセントを加えています。
3時のおやつはこのチョコがゆがオススメです。
   
 
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