株式会社宇治田原製茶場 月刊 茶の間

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京の食 春・夏・秋・冬と京都のおいしいお店を紹介します。 2010夏

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「京つけもの 錦・高倉屋」

京都市中京区錦小路町西入ル
 TEL (075)871-1310
営業時間:10:00〜18:30
URL:http://takakuraya.jp/
定休日:無休

ぬか漬けを店頭で、
杉樽のままダイナミックに!

京の台所と呼ばれる錦小路商店街の東詰め、寺町通りと交わるあたりに、京つけもの 錦・高倉屋があります。店頭には人目を引く大きな樽に入ったお漬け物がずらりと並んでいます。 「この前のきゅうり、おいしかったわ。今日ももろとくわ(いただくわ)」と胡瓜の古漬けを求める近所の女性。杉樽のお漬け物に向けてしきりにシャッターを切る観光客。片言の日本語で茄子のお漬け物を購入する外国人など、ひっきりなしにお客様が訪れとてもにぎやかです。お店の方はお客さんと笑顔で言葉を交わしながら、お漬け物をどんどん売って、活気があふれています。
ぬか漬けが漬かっている樽は杉製で、ひとつ一つが手作り。杉樽は通気性がよいので発酵が進みやすく、さらに杉の香りが旨味を引き立てるのだそうです。季節の温度や湿度の変化に合わせて、杉樽が呼吸をするように、天然乳酸菌の発酵の案配を調節しているのですね。しかも糠床は毎日手を入れてかき混ぜないとすぐ痛んでしまうほどデリケート。旬の京野菜が美味しい漬け物になるまでには、杉樽と糠床を丹誠込めて育てる職人さんが不可欠なのだそうです。

胡瓜、水なす、青瓜、
夏においしいお漬け物

店頭に淡い緑色の青瓜が並ぶと、季節はもう夏。 胡瓜、茄子、水茄子とともに夏定番の野菜のぬか漬けがおいしい季節の到来です。

水茄子
水茄子は大阪では浅い目に漬けてあるそうなのですが、高倉屋では、古漬けくらいしっかり漬けてあるとのことなので、醤油はかけないでそのまま食べてもおいしいそうです。水茄子は柔らかいので、包丁でヘタを落として、十文字に切り目を入れたら、手で裂くのがポイントです。しっかり漬けてあるので表層部分はさわやかな酸味が効いていますが、中心部分はフレッシュな味わいです。

青瓜
塩分を控えめに、昆布だしを使ってあっさりとした味わいです。きれいな青緑色が瑞々しく、ぽりぽりとした歯ごたえと、初夏をイメージする爽やかな香りがとてもおいしいお漬け物です。少し七味唐辛子をふってもおいしいです。

胡瓜
浅漬けは厚めに切って七味と少し醤油をかけて食べると美味しかったです。購入後はすぐに食べるのがおすすめなのだそうですが、糠を付けたままビニール袋に入れて冷蔵庫で1週間くらいは保存できるそうです。もちろん発酵が進むので酸味が増します。そうしたら薄切りにしておろししょうがとごまで食べてみるのも新鮮です。

店頭に並ぶお漬け物には、漬かり具合の浅いものと、発酵の進んだ古漬けの2タイプがあります。同じ素材でも古漬けになれば、酸味とともに味わいも深まります。古漬けの個性的な味わいは好みの分かれるところですが、店頭ではうれしいことに試食ができます。ぜひ、浅漬け、古漬け2つの食べくらべをして、お気に入りの味を探してみてはいかがでしょう。 お漬け物はビタミンやカリウム、乳酸菌などを豊富に含む食品です。手間ひまかけて作る昔ながらの保存食「お漬け物」。京野菜で漬けたお漬け物を、食卓に添えてはいかがでしょうか。

「味彩 のと与」

京都市中京区錦小路柳馬場東入ル東魚屋町173 2階 
TEL: 075-231-0813
営業時間:11:00 - 15:00 
定休日:水曜日
URL:http://www.kyoto-nishiki.or.jp/omise/food/tenpo-101.html

うなぎの焼ける匂いに、
我を忘れる…。

観光客や修学旅行の学生たちでにぎわいを見せる錦小路通。柳馬場通を東に入ると、うなぎを焼く香ばしい煙が漂っている一角がありました。1階はうなぎなどの川魚の焼き物や甘露煮などを販売しているのとよ西店で、その横の階段を上った2階が今回ご紹介する「味彩 のと与」です。とても美味しいうなぎ丼だとのを評判を聞いて楽しみにしていたお店です。

ひとくちに「うなぎ」といっても、関西と関東とでは大きな違いがあります。腹開きにしたうなぎに串を刺し、直焼きするのが関西風。一般に「蒲焼き」と言われるものです。それに対して、背開きにして串を刺し、白焼き(直焼き)してから蒸し、それからタレを付けて焼くのが関東風。諸説ありますが、武士の町・江戸では、腹開きが切腹を連想するのを嫌って、背開きにしたのではないかと言われているそうです。また、直焼きする関西風は油がのって香ばしく、関東風は「蒸し」の行程が入るので、うなぎの油が落ちさっぱりとした味わいになるのだそう。

「味彩 のと与」はもちろん関西風の蒲焼き。直焼きで作られるうなぎ丼です。さっそくおすすめの「味彩 うなぎ御膳」を注文しました。出来上がるまでとても楽しみです。
愛知県産のうなぎを高知県産の馬目樫(うまめかし)で作った備長炭で焼きます。この備長炭にこだわるのは、水蒸気が出ないのでうなぎがカリッと香ばしく焼けるのだそうです。この時うなぎからしたたる油は炭に落ちて煙が立ちます。それが薫製のような効果でさらにうなぎに風味を与えるのだそうです。

しばらくすると、厨房から…、うなぎの焼ける魅力的な匂いが漂い始めました。

うなぎ御膳、それはもう、
とびきりの味!

そして、香ばしく焼けたうなぎの載った丼が運ばれてきました。途中タレを2回付けて、焦がさないように気を配りながら、丁寧に焼かれたたうなぎは、皮目がパリッと香ばしく、身はふわっと柔らかく、濃厚なタレが絡み合って、何とも言えない美味しさです。タレの染みこんだご飯も格別で、至福の味を堪能することができました。

味彩 うなぎ御膳には丼のほかに、先付けに小鮎の甘露煮、スッポンのしぐれ煮、煮しじみ。静紫(しずむらさき)と呼ばれる赤大根の若菜(京都久御山産、京野菜のニューフェース)のおひたしと汲み上げ湯葉の小鉢。浜松産のスッポンのスープと一番だしで作ったお吸い物、自家製塩昆布、壬生菜、べったら漬けの香の物がセットされています。どれも手間ひまかけて料理されたご馳走ですが、中でもこのお吸い物の味わい深さには驚かされました。滋味あふれるスッポンのスープと一番だしを合わせ、ほんのりしょうがの香りが効いています。濃厚なうなぎの後口をさっぱりとしてくれます。 本物を味わうといことは、豊かで大切なことだと気づかされました。 ランチタイムにはリーズナブルに本物が味わえる、うなぎ丼(997円)もあります。骨せんべいやきも焼きなどの一品もとても美味! ぜひ一度立ち寄られてはいかがでしょうか。